稲盛和夫『心。』を読んで、僕は勇気を貰いました。「利他」の心で生きていけば、人生は必ず拓いていくのだと。

「利他」の心で生きていけば、人生は必ず拓いていく。稲盛和夫『心。』に僕は勇気を貰いました。

読んでよかった本

生まれたときよりも、美しい心に。

こんにちは!『今日も信仰は続く』を見ていただいてありがとうございます。桑原信司(@shin0329)です。

信ちゃん
信ちゃん

気軽に信ちゃん、って覚えてくれたら嬉しいな~!

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今日は、信仰を通して「心を磨く」ことの大切さを学んできた僕にとって、あまりにも説得力のあるビジネス書、稲盛和夫さんの「心。」について解説します!

稲盛和夫さんといえば、京セラ、KDDIの両社を立ち上げ、両社の名誉会長に就任。その後も戦後最大の負債額を抱え経営破綻したJAL(日本航空)の会長に就任し、その再建を見事に成し遂げた「超一流の経営者」ですよね。

また、経営者の育成に心血を注がれたことでも知られており、経営を学ぶための塾「盛和塾」は、世界中で延べ14,938人の経営者が稲盛さんの経営哲学を学んだといいます。

そんな稲盛和夫さんの最新作「心。」は、ミリオンセラーとなった前作「生き方」の続編。稲盛哲学の結論ともいうべき大作で、経営者だけでなく、どんな立場の人にも当てはまる「この世界の成功法則」がギュッと詰め込まれています。

人生を常に“より良く”切り替えていくためにも、なるべくシンプルにわかりやすく解説していきますね。

それではいきましょう!

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稲盛和夫『心。』

これまで歩んできた八十余年の人生を振り返るとき、そして半世紀を超える経営者としての歩みを思い返すとき、いま多くの人たちに伝え、残していきたいのは、おおむね一つのことしかありません。それは、「心がすべてを決めている」ということです。

稲盛和夫『心。』より引用

さっそくですが、これが本書の結論となります。

心がすべてを決めている。

いくら努力をして苦労を重ねても、いっこうに人生がよくならないと嘆く人がいます。逆に、自分がした努力以上に、とんとん拍子で物事が進んでいくような人もいますよね。

信ちゃん
信ちゃん

それらを分かつものは、いったいなんだと思いますか? 

運でしょうか?それとも徳でしょうか?正解のない問いだとは思いますが、本書で語られている稲盛さんの結論はこうです。「心がすべてを決めている。

人生で起こっているあらゆる出来事は、自らの心が引き寄せたものである。したがって、どんなときでも自分の内側に目を向け、正しい心をもっているかどうかを問い直す姿勢がなによりも大切だ、と述べられているのです。

美しい心でいれば、より良い人生が開けてくる。

悪しき心でいては、人生は必ず塞がってくる。

だから「美しい心」でいなさいと、それが持続的な成功の秘訣なんだと、稲盛さんは強く主張します。

しかも、「そうでなければ、この社会で持続的な成功は収められない」とまで断言されています。超一流の経営者である稲盛和夫さんが言うと説得力が違いますね。笑

「美しい心」とは?

この「美しい心」について、稲盛和夫さんはこのように説いています。

なかでも人がもちうる、もっとも崇高で美しい心ーそれは、他者を思いやるやさしい心、ときに自らを犠牲にしても他のために尽くそうと願う心です。

稲盛和夫『心。』より引用

稲盛和夫さんは、誰もが魂の奥底に、この上なく純粋で美しい「利他の心」を持っていると断言しています。

それは、他者を思いやり、ときに自らを代償としてでも他のために尽くそうと願う心。それこそが人が持ちうるもっとも「美しい心」で、稲盛和夫さんが社会的に成功を収めるため、また人間的にも成長していくために常に磨いておられた「心」なのだそうです。

「美しい心」になるためにすべきこと

では、その「純粋で美しい利他の心」の持ち主になるために、僕たちがしなければいけないことはなんでしょうか?

稲盛和夫さんは次の2点を重視されています。それは、

  1. 日々の仕事を真摯に取り組む
  2. 世のため、人のために尽くす

です。以下に解説していきますね。

1.日々の仕事を真摯に取り組む

本書では、「日々の仕事に真摯に取り組む」ことの大切さを、Panasonic創業者である松下幸之助のエピソードを引用して解説していますので、ここでも軽くご紹介しておきます。

後に「経営の神様」と称される松下幸之助さんは、実は家庭の事情で小学校を中退して働いていました

今では考えられませんが、当時は同じように奉公にやられた子どもはたくさんいたそうです。きっと自らの境遇を恨み、世の中に対して怒りを覚えた子供も多かったでしょう。

しかし、松下幸之助さんはどんな苦難に見舞われようとも、自らの運命だと素直に受け止め、耐え忍びながらも明るく懸命に努力を重ねていったそうです。

僕が信仰している天理教の「たんのう」の教えとよく似ていますね。

日々の仕事に真摯に取り組み、懸命に努力を重ねること。それによって心はおのずと研磨され、人格は高められて、より立派な魂へと成長を遂げる。稲盛和夫さんは「そういう人の人生は大きく拓けていきます」と語られています。

2.人のため、世のために尽くす

僕たちは、ともすればお金や地位に執着して、「欲」や「得」を満たすために奔走してしまいがちです。しかし、稲盛和夫さんは「そうしたことは人生のゴールでもなければ目標でもない」とバッサリ切り捨てられています。

生涯の体験を通して、生まれたときよりもいくばくかでも魂が美しくなったか、 わずかなりとも人間性が高まったか。そのことのほうが、はるかに大切なのです。

稲盛和夫『心。』より引用

自らの欲得を抑え、やさしい思いやりの心をもって、他のために尽くす。それもまた、私たちが命を与えられた大切な意味だといえるでしょう

稲盛和夫『心。』より引用

生まれたときよりも、美しい心になる」これが人生のゴールとして設定されるべきもの。

そして、そのために「優しい思いやりをもって、他に尽くす」ことが重要なんだと、稲盛和夫さんは強く主張されているのです。

私たちには「幸せになる権利」がある

日々の仕事に真摯に取り組み、ときには自分が犠牲になろうとも他に尽くす。

果たしてこれで本当に「幸せになれるの?」って感じた人も多いと思います。

信ちゃん
信ちゃん

僕も途中までは、そう思ってました!

しかし、稲盛和夫さんは次のように語られます。

どんな人でも、この世に生を受けたかぎりは幸せになる権利があります。それどころか、幸せになることが私たちの生きる義務であろうとすら思っています。

稲盛和夫『心。』より引用

美しい利他の心をもって世のため、人のために力を注ぐとき、私たちの人間性は磨かれ、幸福や充実がもたらされ、その人生もより深い意義と価値あるものになっていくのです。

稲盛和夫『心。』より引用

幸せになることは当然の権利であり、義務に等しいもの。

しかしその「幸せ」の定義は、自己中心的な「欲」を満たし「得」をする生き方ではなく、「人生により深い意義と価値を与える」生き方だと説かれているのです。

どんな人にでも、生きる意義と価値があります。けど、その深さはきっと平等ではありません。

「私は、なんのために生まれてきたんだろう?」

そんなことを考えさせられた人も、きっとたくさんいることでしょう。

けど、その「生きる意義」や「人生の価値」を、自分自身の努力によって深められるとしたら、どうでしょうか?

美しい「利他の心」で、世のため、人のためにコツコツと努力をすることで、自らの「意味」や「価値」が深く大きくなり、他者からの感謝で人生が満たされていくのなら。

それはきっと、僕にとっても「幸せな人生」になるでしょう。

まとめ:すべては自分の「心」が決める。

というわけで、稲盛和夫さんの『心。』について解説しました!いかがだったでしょうか?

僕はこの本に、大きな勇気を貰いました。

僕の信仰している天理教でも、身体は神様から与えられた「心の乗り物」だと教わるのですが、

この教えは、「利他の心で、仲良くたすけ合って生きていくことが大切」ということを強く説いているので、リンクする部分がとても多いなと感じたからです。

「利他の心」は「きれいごと」なんかじゃない。むしろ人間が持ちうる心のなかでもっとも「美しい心」なんだよ。これからもブレずに持ち続けなさいよ。

「新・経営の神様」こと稲盛和夫さんからそんなメッセージを受け取ったような気がして、僕は改めてこれからも「利他の心」を大切にしようと心に決めました。

すべては“心”に始まり、“心”に終わるーそれこそが、私が歩んできた八十余年の人生で体得してきた至上の知恵であり、よりよく生きるための究極の極意でもあります。

稲盛和夫『心。』より引用

稲盛和夫さんの「究極の極意」が記された『心。』、またぜひ読んでみて下さい。

それではまた、次の記事でお会いしましょう。信ちゃん(@shin0329)でした!

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