今年も、お疲れ様でした。
こんにちは!『今日も信仰は続く』を見ていただいてありがとうございます。桑原信司(@shin0329)です。

気軽に信ちゃん、って覚えてくれたら嬉しいな~!
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天理教の夏の祭典「こどもおぢばがえり」。今年も猛暑で大変な日々が続きましたが、無事に終わりましたね。
毎年たくさんの子供たちがおぢば(奈良県天理市)に集まって、さまざまなアトラクションを楽しむ姿は、キラキラとまぶしく輝いていました。
僕も教会で生まれ育ったので、小さいころから参加し続けています!もちろん今はスタッフとして…ですが、もうかれこれ20年くらいは参加していることになるでしょうか?
ただ、それだけ長く参加していると、やはりいろいろな面が見えてきます。なので今回は、そんな「こどもおぢばがえり」の裏側について、書いていきたいと思います。
「こどもおぢばがえり」とは?
改めてご説明しておくと、「こどもおぢばがえり」とは「主に小学生を対象に、夏休みを利用して奈良県天理市にある人類発祥の地【おぢば】にみんなで帰ろう!」というイベントです。
もちろんこのイベントのメインは、「天理教の本部神殿に参拝すること」になるわけですが、上の動画を見て頂ければわかるように、ただの聖地巡礼とは全然違うんですよね。
なぜなら、僕たち天理教の信者には「おぢばに帰ってきた人には、ぜひ喜んでほしい」という共通意識があるから。
「この家へやって来る者に、喜ばさずには一人もかえされん。親のたあには、世界中の人間は皆子供である。」
『稿本天理教教祖伝』25頁 参照
このような教えがあるので、僕たち信仰者はおぢばに帰ってきてくれた人に喜んでもらうことを大切にしています。
とりわけ、このこどもおぢばがえり期間(7月26日~8月4日)は、天理市内に子供向けの行事ブースが数多く設置され、毎年約20万人以上の方が参加されます。
豊富なアトラクションが楽しい!
「こどもおぢばがえり」のメインターゲットは小学生までの児童。
用意されるアトラクションにはほとんど年齢制限がなく、小さいお子さんでも楽しめるようになっています。
怖いところもあるよ…!
もちろん、小学校の高学年の子供たち向けのアトラクションもあります。
その筆頭が、天理高校の校舎を改造して設営されるお化け屋敷。
中学生の子も泣きだしてしまうような本格的な怖さです(笑)

僕の弟は小5まで入れませんでした!ww
大人も楽しめるクオリティの行事も
毎晩行われる「おやさとパレード」で披露される、全国大会常連の天理教校学園のマーチングバンド部「バイオレット・インパルス」による演奏は圧巻です。
本当に高校生なのか疑いたくなるレベルで、吹奏楽部に所属している中学生たちも「カッコいい!!」と絶賛していました。
他にも、たくさんのアトラクションが用意されていて、この期間の天理市はまるで街全体がテーマパークのよう。あちこちから子供の笑い声が響きます。
だんだんと立場は変わって…
しかし、そんな楽しみ尽くしの「こどもおぢばがえり」も小学生まで。
だいたい中学生くらいになると、楽しむ側から楽しませる側へと、立場が変わっていくのです。
ここに名残惜しさを感じる小学6年生は少なくありません。
さてその後、詰所(各地域ごとの宿泊施設のような場所)に1泊するのですが、小学生たちは寝ません。夏休みの子どもの本領発揮です。夜中まで騒ぎまくる彼らを、義弟が「早く寝ろ!」と叱りに行くと。
「いやだ! だって、俺のおぢばがえりはこれが最後なんだよ!」
甥の、悲痛な叫び。そう、信者の息子である甥は、来年からはひのきしんに参加しなくてはなりません。
天理教、22万人の信者が集う「おぢばがえり」に潜入!「祭りじゃない祭り」の目的は ― サイゾーウーマン

その気持ちわかる、スッゲーわかるよ~!
だって昼はアトラクションで遊んで、夜は友達とまくら投げをして…ずっとこのままがいいなって、僕も思ってたもん。
中学生からは徐々にスタッフとして
「こどもおぢばがえり」の各アトラクションは、必ず「お茶所」と呼ばれる給水テントが用意されていて、中学生になるとここで子供たちにお茶を配るスタッフとして参加することができます。
もちろん強制ではありませんし、中学生になると部活が忙しくなることが多いので参加人数はグッと減りますが…
汗だくの小学生が美味しそうに麦茶をゴクゴクと飲み干す光景は、見ていて嫌な気分にはなりません。笑
一般的なテーマパークと違って、水筒を持参しなくてもあちこちで水分補給ができるのも、この子たちのおかげ。もちろん無料で、何杯でもおかわりできます。
高校生からは完全にスタッフ
さらに高校生になると、さまざまな立場で「こどもおぢばがえり」の裏方にガッツリ参画していくことになります。
僕が参画したアトラクションは、子供向けのミュージカル劇場。なので僕も、高校生のころからミュージカル俳優として出演していました。

正直、ここまでくると楽しいことばかりではありません。
ボイストレーニングも、ダンスレッスンも、演技指導も、どれも先生が厳しくて、ときには悔し涙を流すことだってありました。
それでも、僕らのミュージカルを見た子供たちが舞台に惹きこまれていく様子を間近で見ていると、なんとも言えない高揚感が溢れてくるんですよね。
僕が演じる桃太郎が、鬼に囲まれて絶体絶命のピンチになったとき…たくさんの子供たちが「頑張れー!!」と応援してくれたりして。嬉しかったなぁ。
楽しむ喜び < 誰かに楽しんでもらう喜び
そしてこのとき僕は、「人に楽しんでもらう喜びは、ただ自分が楽しむ喜びを大きく上回る」ということを肌で感じました。
あの充実した日々、公演を終えるたびに感じる疲労と、それを大きく上回る達成感は、絶対に「楽しむ」側では味わえません。
だから、先に引用したレポに登場する小6の甥っ子さんにも、

大丈夫!!絶対に「楽しませる」こどもおぢばがえりの方が楽しいよ!!
って言ってあげたいな。
やがてその喜びは、陰日向無く
このように、小学生を卒業すると、だんだん楽しむ「こどもおぢばがえり」から、楽しませる「こどもおぢばがえり」へと変わっていきます。
僕自身ももう学生を卒業しまして、スポットライトの当たるステージからは引退しました。
今は来場者の誘導をしたり、キャストが飲むお茶を準備したりと、完全にサポート側のスタッフとして活動しています。どれも地味で、目立たない活動かもしれませんね。
でも、それでもいい、と心から思えます。
あれから僕の心にはずっと「誰かに楽しんでもらう喜び」を求める気持ちが湧き続けているからです。(もちろん体力が衰えたのもありますがww)
桃太郎の背中にかけてもらった「頑張れー!」という子供たちの声が、きっとこれからも僕の「人に楽しんでもらおう」という気持ちを燃やしていくでしょう。
これを読んでくださったあなたも、来年の夏は「おぢばがえり」に参加してみませんか?
きっと、「最高の夏」になりますから。
それではまた、次の記事でお会いしましょう。信ちゃん(@shin0329)でした!