天理教の夏の祭典【こどもおぢばがえり】の裏側について語ります

天理教の夏の祭典【こどもおぢばがえり】が僕にくれたもの

信仰のある暮らし

天理教の夏の祭典「こどもおぢばがえり」が、今年も無事に終わりました。

グングンと気温があがっていく夏ですが、毎年たくさんの子供たちが天理市に集まって、さまざまなアトラクションを楽しむ姿は、太陽と同じくらいキラキラと輝いていましたね。

僕も教会で生まれ育ったので、小さいころから参加し続けています。もう20年くらいは参加していることになるでしょうか。

ただ、それだけ長く参加していると、いろいろな面が見えてきます。今回は、そんな「こどもおぢばがえり」の裏側にまで踏み込んで書きたいと思います。

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そもそも「こどもおぢばがえり」とは?

そもそも「こどもおぢばがえり」とは、主に小学生を対象に、夏休みを利用して奈良県天理市にある人類発祥の地「おぢば」に帰ろうよ!というイベントです。

「こどもおぢばがえりPRムービー2019【Ver.1】」『ピックアップ動画』

メインは天理教の本部神殿に参拝することなのですが、上の動画のとおり、ただの聖地巡礼とは全然違います!

なぜなら、僕たち天理教の信者には「おぢばに帰ってきた人には、ぜひ喜んでほしい」という共通意識があるから。

「この家へやって来る者に、喜ばさずには一人もかえされん。親のたあには、世界中の人間は皆子供である。」

『稿本天理教教祖伝』25頁 参照

天理教の教義では、全ての人間は神様の子供だと教えられています。なので、子供である人間を喜ばせたいという親神様の意思を尊重し、僕たち信仰者はおぢばに帰ってきてくれた人に喜んでもらうことを大切にしているからです。

とりわけ、このこどもおぢばがえり期間(7月26日~8月4日)は、天理市内に子供向けの行事ブースが数多く設置され、毎年約20万人以上の方が参加されます。

楽しみづくめなのは小学生まで?

こどもおぢばがえり」のメインターゲットは小学生までの児童。用意されるアトラクションも、ほとんど年齢制限がなく、小さいお子さんでも楽しめるようになっています。

チャレンジ遊びの世界 こどもおぢばがえり紹介動画(2016)

じゃあ、小学校の高学年になっちゃったら楽しめないの?というと、けっしてそうでもありません。

天理高校の校舎を改造して設営されるお化け屋敷「ショパンのミラクル大冒険」は、中学生の子も泣きだしてしまうような本格的な怖さ(笑)

ショパンのミラクル大冒険 こどもおぢばがえり紹介動画(2016)

また、毎晩行われる「おやさとパレード」で披露される、全国大会常連の天理教校学園のマーチングバンド部「バイオレット・インパルス」による演奏は圧巻です。

本当に高校生なのか疑いたくなるレベルで、吹奏楽部に所属している中学生たちも「カッコいい!!」と絶賛していました。

他にも、たくさんのアトラクションが用意されていて、この期間の天理市はまるで街全体がテーマパークのよう。あちこちから子供の笑い声が響きます。

だんだんと「楽しませる」立場に

しかし、そんな楽しみ尽くしの「こどもおぢばがえり」も、小学生まで。中学生になると、「楽しむ」側から「楽しませる」側に立場が変わっていくのです。

ここに名残惜しさを感じる小学6年生は少なくありません。

 さてその後、詰所(各地域ごとの宿泊施設のような場所)に1泊するのですが、小学生たちは寝ません。夏休みの子どもの本領発揮です。夜中まで騒ぎまくる彼らを、義弟が「早く寝ろ!」と叱りに行くと。

「いやだ! だって、俺のおぢばがえりはこれが最後なんだよ!」

 甥の、悲痛な叫び。そう、信者の息子である甥は、来年からはひのきしんに参加しなくてはなりません。

天理教、22万人の信者が集う「おぢばがえり」に潜入!「祭りじゃない祭り」の目的は ― サイゾーウーマン

わかる、わかるよ。昼はアトラクションで遊んで、夜は友達とまくら投げをして…ずっとこのままがいいなって、僕も思ってたもん。

けど、中学生くらいになると、徐々に楽しむだけの「こどもおぢばがえり」ではなくなってきます。

中学生からはボランティア精神で

各アトラクションは県ごとに運営しているので、ひのきしん(=ボランティア)の内容は住んでいる地域により異なりますが、多くは「お茶所」と呼ばれるテントで子供たちにお茶を配るひのきしんに参加します。

一般的なテーマパークと違って、水筒を持参しなくてもあちこちで水分補給ができるのも、この子たちのおかげ。このお茶所は、期間中はいたるところに設置されています。もちろん無料で、何杯でもおかわりできます。

高校生になればさらに立場が変わる

その後も、高校生になるとさまざまな立場で「こどもおぢばがえり」の裏方に参画していくことになります。僕の住む京都教区が運営するアトラクションは、子供向けのミュージカル劇場

なので、僕も高校生のころからミュージカル俳優として出演しておりました。

学生最後の年の演目は「桃太郎」、僕は桃太郎役で出演

もちろん、「楽しませる」ことは簡単なことではありません。ボイストレーニングも、ダンスのレッスンも、演技の指導も、どれも先生が厳しくて、ときには悔し涙を流すこともありました。

しかし、桃太郎が鬼に負けそうになれば、客席から「頑張れー!!」と励ましてくれる子供がいたり、最後は会場の子供たちみんなで「きびだんごの歌」を歌ったり…多いときは1000人を超える子供たちと、一緒になってミュージカルを楽しんでもらえることがなによりの喜びになりました。

このとき、人に楽しんでもらう喜びは、自分が楽しむ喜びを大きく上回ることを体感しました。

こどもおぢばがえり」では、他にもたくさんの学生が、この「人に楽しんでもらう喜び」を体感しています。

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#喜ばさずにはかえされへん 突然の通り雨。 この雨の中、こども達が何もないテントで待つ事、1時間。 辺りは水たまりだらけ、 帰るにも帰れず、子ども達のつまんなそうな顔、大人の心配そうな顔が沢山。 夕方前、こども達はまだ行きたい所もあったはずなのに。 楽しまさないでいいんか。 そんな訳にはいかない。 ぼーっとしてる訳にはいかない。 上司に踊る前に伝えられた言葉は 「笑い者にされるか、HEROになるか。」 もちろん 「やるしかない。」 僕がB-boyの先輩に、仲間に、そしてSOULで学んだ強いものは、 この「意地」でした‼︎ こんな足もおぼつかないダンスに、 拍手と声援をくれた皆さんありがとうございます! 上司には泥だらけの姿と後先考えないアホさをしっかり笑われました!笑 おぢばがえり始まってまだ2日目! こども達の笑顔を沢山見る為まだまだ頑張りたいと思います‼︎ ↓↓↓ そして!この投稿を見て下さいました皆様! 僕の母校である天理高校のSoul factory steppersが、 バラエティーにて、毎日ひのきしんしてます! 炎天下の中、子どもの笑顔の為に勇みまくってるでしょう! 僕は悔しくも見に行けないのですが、 良かったらそちら見に行って下さい‼︎ そして感想聞かせて下さい! ちなみに弟がいます。笑 #こどもおぢばがえり #kog #staff #JoyousStyleBrothers #sfs #bboy #dance #peace #japan #奈良 #天理 #これはもう意地との戦い #天理教

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あのなんとも言えない達成感、充実感は絶対に「楽しむ」側では味わえません。だから、先に引用したレポに登場する小6の甥っ子さんにも

「絶対にこっちのこどもおぢばがえりの方が楽しいよ。笑顔にしてもらう人から、笑顔にしてあげられる人になろうよ!」

って言ってあげたいな。

やがてその喜びは、陰日向無く

このように、小学生を卒業すると、だんだん楽しむ夏から、楽しませる夏へ変わっていきます。これこそが「こどもおぢばがえり」の真骨頂だと思います。

僕はもう学生を卒業しまして、今度は学生さんたちのサポートに回る立場になりました。受付や来場者の誘導をしたり、キャストが飲むお茶を準備したり。どれも地味で、目立たない活動かもしれません。

もちろん、もう舞台でスポットライトを浴びることはないでしょう。

それでも、僕の心には「人に楽しんでもらう喜び」が湧き続けています。これからも僕は「人に楽しんでもらう喜び」を、長い人生の中にも求め続けるでしょう。

それはきっと、これまでの夏を「こどもおぢばがえり」とともに過ごしてきたから。自分が楽しむよりも、ずっとずっと心が満たされるものなんだと教えてくれたから。

ありがとう、こどもおぢばがえり。これを読んでくださったあなたも、来年の夏はきっとおぢばへ。

一緒に最高の夏を楽しみましょう!それではっ!

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