【後編】未来の住職塾NEXTの講師・松本紹圭さんが指摘する、仏教の現状と「お寺の二階建て構造」について

【後編】未来の住職塾NEXTの講師・松本紹圭さんが指摘する、仏教の現状と「お寺の二階建て構造」について

今日も信仰は続く

こんにちは!『今日も信仰は続く』にお越しいただきありがとうございます。桑原信司(@shin0329)です。

信ちゃん
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仏教に吹く「追い風」

前回の記事では、お寺を取り巻く厳しい環境についてピックアップしていきました。一応ここでも復習しておきましょう。

【檀家が減少する理由まとめ】
  • そもそも人口が減ってきているから
  • 実質所得が減り、生活が苦しくなってきたから
  • 「個の時代」になってきているから

さて、そんな厳しい現状に立たされているお寺ですが、仏教自体には新たな「追い風」が吹いていると松本紹圭さんは主張します。

それは、Googleが採用したことによって注目を集めた「マインドフルネス」をはじめとした、仏教をルーツにもつ「精神性(Spiritual)」に着目したアップトレンドたち。

「ヤング・グローバル・リーダーズ」に選ばれ、世界を飛び回っている松本紹圭さんは、世界的なトレンドとして、

Spiritual but not Religious(スピリチュアルだが宗教的ではない)」

を挙げています。SBNRについては、この記事がわかりやすかったのでどうぞ。

ちなみに「ヤング・グローバル・リーダーズ」とは、世界経済フォーラムが2005年に立ち上げた世界規模のリーダー人材コミュニティ。毎年さまざまな分野から40歳以下の若手リーダーが選出されている。

仏教ブームなのに、深刻化する“お寺離れ”

このように世界的なトレンドとして注目されている、仏教がもつ philosophy (哲学)や practice (演習) 、そして spirituality (霊性)。

しかし、だからといって檀家が増えるわけでも、お布施が多くなるわけでもないのがお寺の現状だそうです。

むしろそれどころか、墓じまいや永代供養を望む家が増え、以前よりも「宗教」としての仏教は避けられつつもあるのだとか。

世界は仏教系のアップトレンドに注目しているのにもかかわらず、日本の「お寺離れ」は深刻化している。

この矛盾といいますか、相反する2つの潮流を、松本さんは「お寺は二階建て」論で読み解いていきます。ちょっとご紹介しますね。

お寺の二階建て構造とは?

松本さんは、今の日本のお寺は「二階建て構造」を成しているといいます。

図で表すとこんなかんじ。

2階部分である「仏道(仏法)」とは、世界が注目している Philosophy (哲学)や Spirituality (精神性)に富んだ、「この世の真理(ダルマ)」を求める旅。

それこそが「宗教」という枠に収まらない、仏教の本来のあり方だとする意見もあります。

信ちゃん
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お寺生まれではない松本さんがお坊さんを志したのも、この「仏道」に惹かれたからなんだって!

しかし実際のお寺は、葬儀や法事、お墓の管理などがメイン。対生者ではなく、対死者であることが多く、Philosophy (哲学)や Spirituality (精神性)を求めてお寺に訪れた人は大きなギャップを感じてしまいます。

なので↓の図のように、仏道を求める人たちに対しては、先祖教を経由せずに直接アクセスできる仕組み作りが必要なのでは?というのが松本さんの提案。

これなら、今まで通りの「檀家とお寺のクローズドなコミュニティ」を維持しつつ、新たな「ともに仏道を求めるためのオープンなコミュニティ」を立ち上げることができますからね。

仏道はボランタリーで、日常的

ちなみに、仏道が上で、先祖教が下になっている理由は、仏道は先祖教に支えられているという経済的構造を表していると言います。

(決して、松本さんが先祖教を軽視しているというわけではありません。)

現実として、お寺の経済は先祖教によって成り立っています。これを無くしては、お寺が経済的に存続していくことは難しい。

ですから、先祖教でお寺の経済を成り立たせつつ、ボランタリーとして仏道を説いていく。そこに、新しい可能性を見いだすのです。

それは、日常的に心を耕す場所である「仏道としてのお寺」と、大切な人の死に寄り添ってくれる「先祖教としてのお寺」の両方の性質を兼ね備えているからこそ生まれるもの。

つまり、仏道を求めてお寺と繋がった人とお坊さんの関係性が、お葬式などといった非日常な出来事のなかにも生かされていく、といったような。

信ちゃん
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ようは「普段からお世話になっているし、お葬式もあのお寺にお願いしようよ」みたいなことかな?

だからこそ、リーダーシップを

「未来の住職塾NEXT」では、お寺と人、お寺と社会が日常的に関わっていくために、宗教家としてのリーダーシップやパートナーシップの講義が開催されます。

なぜリーダーシップに注目するのかというと、それは「何をするか」という計画の中身以上に、「誰がするか」というリーダーシップが問われることを、松本さんや未来の住職塾のOBの皆さんが実感しているからだそう。

お寺だけでなく、人々や社会や世界の現状と未来に真剣に目を向ければ、もはやそこに広がる苦は一つのお寺で完結できるものではないことが明らかです。そのことに気がついたお寺は、もはや問題意識が自坊の中だけに収まることなく、お寺同士、お寺と企業、お寺とNPO、お寺と行政といった、関係する他組織とのパートナーシップがものすごく重要になってきます。そこでは、これまでの「お寺目線」「僧侶目線」が通用しません。お寺の中で完結していた「寺業」計画は、さまざまなステークホルダーとパートナーシップを組んで実行する「事業」計画へと、視点を転換して表現する必要があります。

今こそ問われる、宗教者のリーダーシップより引用

お寺の構造を正しく理解し、「仏道」をもっとオープンなものにするために。

日常的に社会問題に取り組み、さまざまな人とパートナーシップを組んで事業を展開していくために。

これが、松本紹圭さんが「未来の住職塾NEXT」で「宗教者のリーダーシップ」を取り上げて講義する理由だと思います。

宗教家としての“憧れ”

というわけで、2回にわけて「未来の住職塾NEXT」一日体験教室で松本紹圭さんが話されていたことをまとめてみました。

宗教家として、強く憧れている方のお話が(オンラインではありますが)生で聞くことができたのは有り難いことです。

ちなみに、6月から始まる本番も受講を志願する予定です。僕は天理教ですし、実際に受講を認められるかはわかりませんが…ダメもとで挑戦してみます!

信ちゃん
信ちゃん

もし入学することができたら、このブログでもご報告します!

それではまた、次の記事でお会いしましょう。信ちゃん(@shin0329)でした!

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